「大きな地震のニュースを見るたび、離れて暮らす親のことが心配になる」
「災害時、電話がつながらなかったらどうやって安否確認する?」
「親はスマホを持っているけど、災害時の使い方までは教えていない」
台風・地震・豪雨——災害はいつ起きるかわかりません。そして災害直後は電話回線が混雑してほぼつながらなくなります。
私自身、数年前の大きな地震の際、実家の両親に電話が全くつながらず、無事だとわかるまでの数時間、生きた心地がしませんでした。その経験から家族で「災害時の連絡ルール」を決めたところ、その後の台風では数分で安否確認ができました。
この記事では、災害時に離れて暮らす親と連絡を取る方法と、事前に親のスマホに仕込んでおくべき設定を、今日からできる形で解説します。
結論:災害時は「電話以外」で連絡する
災害直後に最もつながりにくいのが音声通話です。優先すべき連絡手段は以下の順です。
- LINEなどのメッセージアプリ(データ通信は音声より生き残りやすい)
- 災害用伝言板(web171・キャリア伝言板)
- SNS(X等)での安否発信
- 音声通話(最後の手段。つながりにくい)
つまり、親がLINEを使えるようにしておくことが、最大の防災対策になります。
事前準備1:家族LINEグループを作っておく
災害時の連絡で最も現実的なのがLINEです。まだ家族グループがなければ、今週末にでも作りましょう。
- 家族全員が入ったグループを1つ作る
- 「災害の時はまずここに『無事』と送る」とルール化
- 位置情報の送り方も一度練習しておく(トーク画面の「+」→「位置情報」)
親のLINE通知が正しく届くかも確認を。設定は「LINEの通知が来ない時に確認すべき5つの設定」で解説しています。
事前準備2:災害用伝言板の使い方を家族で共有
災害用伝言板(web171)
NTTが提供する災害時専用の伝言サービス。電話番号をキーに、安否メッセージを登録・確認できます。
- 「web171」で検索してサイトへ
- 親の電話番号を入力
- 伝言を登録 / 確認
毎月1日・15日、防災週間などに体験利用ができるので、一度家族で練習しておくのがおすすめです。
キャリアの災害用伝言板
ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル各社も、災害時に伝言板を開設します。各キャリアの公式アプリまたはトップページからアクセスできます。
事前準備3:親のスマホに仕込んでおく5つの設定
設定1:緊急速報(緊急地震速報・避難情報)の有効化
- iPhone:「設定」→「通知」→ 最下部「緊急速報」をオン
- Android:「設定」→「安全性と緊急情報」→「緊急速報メール」をオン
設定2:緊急連絡先・医療情報の登録
- iPhone:「ヘルスケア」アプリ →「メディカルID」に持病・服薬・緊急連絡先を登録。ロック画面からも表示可能
- Android:「設定」→「安全性と緊急情報」→「緊急連絡先」「医療に関する情報」
親が倒れた時、救急隊員がロック解除なしで情報を確認できます。
設定3:低電力モードの使い方を教える
災害時は充電できない状況が続きます。バッテリーを長持ちさせる方法を親に教えておきましょう。「バッテリーがすぐ減る原因と長持ちさせるコツ」が参考になります。
設定4:家族の電話番号を「紙」でも持たせる
スマホの電池が切れたら電話番号はわかりません。家族の連絡先を書いたカードを財布に入れておいてもらいましょう。公衆電話は災害時に無料開放されることがあります。
設定5:位置情報共有の設定(任意)
「iPhoneを探す」やGoogleマップの位置情報共有を家族間で設定しておくと、災害時に親の居場所を確認できます。プライバシーへの配慮として、必ず親の同意を得てから設定しましょう。
災害時の連絡手順(家族で共有するルール例)
- まず自分の身の安全を確保
- 落ち着いたら家族LINEに「無事」と一言送る
- LINEが使えなければweb171に伝言を残す
- 電話は緊急時以外かけない(回線混雑を悪化させるため)
- 自宅を離れる時は行き先をLINEまたは伝言板に残す
このルールを紙に書いて、実家の冷蔵庫に貼っておくのがおすすめです。
停電・通信障害の時の豆知識
- 電話がダメでもLINEが通じることは多い(逆もある。両方試す)
- キャリア回線がダメなら避難所・コンビニの公衆Wi-Fi(災害時は「00000JAPAN」という無料Wi-Fiが開放される)
- モバイルバッテリーは防災グッズの必需品(親へのプレゼントにも最適)
- 基地局復旧は数時間〜数日。つながらなくても慌てず、時間を置いて再試行
親に教える時の3つのコツ
コツ1:「LINEに一言送るだけ」に絞る
あれこれ教えても災害時のパニック状態では思い出せません。「何かあったら家族LINEに『無事』とだけ送って」の1点に絞りましょう。
コツ2:年に1〜2回、防災訓練として練習する
防災の日(9月1日)や帰省のタイミングで、「試しに位置情報送ってみて」と練習しておくと、いざという時に動けます。
コツ3:「災害時は電話しないでね」も伝える
親世代は「心配だから電話」が習慣。「電話は回線がパンクするから、LINEの方が早くて確実だよ」と理由付きで伝えておきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 親がLINEを使えません。他の手段は?
A. 災害用伝言ダイヤル(171)は固定電話・ガラケーからも使えます。「171」に電話して音声ガイダンスに従うだけなので、電話番号と一緒に使い方を紙で渡しておきましょう。
Q2. 00000JAPANとは何ですか?
A. 大規模災害時に無料開放される公衆Wi-Fiです。Wi-Fi設定画面で「00000JAPAN」を選ぶだけで、契約キャリアに関係なく使えます。
Q3. 安否確認アプリは入れるべき?
A. 自治体の防災アプリやNHKニュース防災アプリは有用です。ただしアプリを増やすより、まず「家族LINE+web171」の2本柱を確実にする方が実用的です。
Q4. 実家が停電したら連絡はどうなる?
A. 基地局には非常用電源があるため、停電=即圏外ではありません。ただし長引くと停波します。モバイルバッテリーと、復旧までの「待つ勇気」も家族で共有を。
まとめ:災害対策は「元気なうちに仕込む」が全て
【今週末にできる災害への備え】
- 家族LINEグループを作り「無事」ルールを決める
- 親のスマホの緊急速報・メディカルIDを設定
- web171の使い方を家族で一度練習
- 紙の連絡先カードを親の財布に
- モバイルバッテリーを実家に常備
災害時の連絡手段は、災害が起きてからでは準備できません。この記事をきっかけに、次の帰省や電話のタイミングで、ぜひ家族で話し合ってみてください。
当サイトでは、他にも親世代のスマホサポートに役立つ記事を公開しています。
「帰省時にやる親のスマホメンテナンス完全チェックリスト」や「LINEの通知が来ない時の対処法」もあわせてご覧ください。



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